2023年9月20日(旧暦八月六日) 終宵秋風を聞く 元禄二年八月七日(1689年9月20日)
「大聖持の城外、全昌寺といふ寺にとまる。猶加賀の地也。曽良も前の夜、此寺に泊て、/ 終宵(よもすがら)秋風聞くやうらの山 / と残す。」(おくのほそ道)
五日に那谷寺を経由して小松に戻った芭蕉の、その後の日程についてははっきりとはわかりません。おくのほそ道本文の記述を前提にすることとします。曽良が全昌寺を発ったのが七日でしたから、上記より芭蕉は八日に宿泊したことになります。
「一夜の隔千里に同じ。吾も秋風を聞て衆寮に臥ば、明ぼのゝ空近う読経声すむまゝに、鐘板鳴って食堂に入。けふは越前の国へと、心早卒にして堂下に下るを、(略) / 庭掃て出でばや寺に散柳 / とりあへぬさまして、草鞋ながら書捨つ。」
写真上:全昌寺境内から「うらの山」を望む 左:復元(?)した芭蕉が宿泊した部屋
「一夜の隔千里に同じ。吾も秋風を聞て衆寮に臥ば、明ぼのゝ空近う読経声すむまゝに、鐘板鳴って食堂に入。けふは越前の国へと、心早卒にして堂下に下るを、(略) / 庭掃て出でばや寺に散柳 / とりあへぬさまして、草鞋ながら書捨つ。」写真左:芭蕉塚と句碑がある全昌寺の柳
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