2023年7月31日(旧暦六月十四日) 甚だ雨 元禄二年六月十五日(1689年7月31日)

芭蕉は酒田を小雨の中、象潟に向けて立ちましたが、「吹浦ニ至ル前ヨリ甚雨。昼時、吹浦ニ宿ス。」とあり、大雨の為やむなく途中吹浦(ふくら)で一泊することになりました。

曽良は「此間六リ」と書いています。酒田本町通から吹浦川まで五里ほどの距離ですから、十六羅漢岩のある岬を越えるくらいまで行って泊まったのかもしれません。

吹浦の地名からうかがえるように、昔から強い風が吹きつける地域だったのでしょう。現在岬には風力発電所があり、4基の風車塔がそびえています。

左の写真奥に見える山は、羽前と羽後との国境である三崎峠で、芭蕉と曽良が明日越えることになる「難所」です。

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