2023年7月21日(旧暦六月四日) 断食して注連掛く 元禄二年六月五日(1689年7月21日)

 

芭蕉と曽良は、この日断食をして、紙垂を垂らした注連縄を掛け、三山巡礼の為に潔斎を済ませ、まず羽黒権現*に参詣しました。

涼しさやほの三か月の羽黒山 芭蕉

「五日**、権現に詣。(中略)月山、湯殿を合て三山とす。当寺武江東叡に属して、天台止観の(略)僧坊棟をならべ、修験行法を励し、霊山霊地の験効、人貴且恐る。繁栄長(とこしなへ)にして、めで度御山と謂つべし」と芭蕉は書いています。

現在、出羽三山神社では五重塔の屋根杮葺きの葺き替え工事など改修工事が行われており、建物回りに足場などが組まれたりしているのは残念でした。

*羽黒三山神社HPに拠りますと「明治の神仏分離後、大権現号を廃して出羽神社と称し、三所の神々を合祀しているので建物を三神合祭殿と称している。」とあります。また社殿は文政元年建築のもので、今は総朱塗りですが当時は赤松脂塗だったそうです。 **曽良旅日記には「五日 朝ノ間、小雨ス。昼ヨリ晴ル。昼迄断食シテ註連(しめ)カク。夕飯過テ、先、羽黒ノ神前ニ詣ズ。」とあります。


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