2023年6月30日(旧暦五月十三日) 岩出山 元禄二年五月十四日(1689年6月30日)

 

「岩出の里に泊る」と本文にありますように、一ノ関を発った芭蕉一行は、伊達政宗が天正十九(1591)年米沢から居城を移した地である岩出山で一泊します。十四日のことです。

政宗は慶長八(1603)年仙台城に移りますが、岩出山は代々岩出山伊達家が治めました。有備館の主屋は、延宝五(1677)年二代伊達宗敏の隠居所として、建てられた建物と伝えられるものだそうです。もしそうなら、芭蕉が訪れた時に存在していたことになります。

岩出山城跡の周辺には、古い建物も一部残って雰囲気を保っています。芭蕉の宿泊した宿は、現在の岩出山交番が建っている辺りだったそうです。

左の写真は、岩出山城に隣接する古い醤油醸造所です。この醸造所の隣は森泉という造り酒屋です。

芭蕉一行はこの日で仙台領での宿泊が終わり、明日尿前の関から仙台藩を「脱出」することとなります。

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