2023年6月20日(旧暦五月三日) 武隈の松にこそ 元禄二年五月四日(1689年6月20日)
「岩沼に宿る。武隈の松にこそ、め覚る心地はすれ。根は土際より二木にわかれて、昔の姿うしなわずとしらる。先能因法師思ひ出。(略) 代々、あるいは伐、あるいは植継などせしと聞に、今将(はた)千歳のかたちとゝのほいて、めでたき松のけしきになん侍し。/ 『武隈の松みせ申せ遅桜』と、挙白と云ものゝ餞別したりければ、/ 桜より松は二木を三月越」と本文に書かれていますが、芭蕉たちは白石に泊まっており「四日、雨少止。辰ノ剋、白石ヲ立。折々日ノ光見ル。岩沼入口ノ左ノ方ニ竹駒明神ト云有リ。ソノ別当ノ寺ノ後ニ武隈ノ松有。」と曽良の日記を見ますと、白石からは七里近くありますから岩沼に着いたのは昼をだいぶ過ぎてからでした。
私は、この間JRでショートカットして9時過ぎには竹駒神社に着きました。芭蕉が岩沼に泊まったことにしたのは、武隈の松を見て「目覚る」という流れにしたかったのでしょう。
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