2023年6月19日(旧暦五月二日) 桑折 元禄二年五月三日(1689年6月19日)

「短夜の空もやうやう明れば、又旅立ぬ。猶夜の余波(なごり)、心すゝまず。馬かりて桑折(こおり)の駅に出る。遥かなる行末かゝ覚束なしといへど、羇旅辺土の行脚、捨身無常の観念、道路にしなん、是天の命なりと」と、必死の旅の覚悟を語る有名なくだりに、飯塚(飯坂)温泉は繋がっています。

温泉から桑折宿までは、曽良は「二リ」と書き残していますが、陣屋までなら一里半余り、追分迄二里弱です。その距離を馬で行ったのですから大楽珍道中だったはずです。「折々小雨降」に遭ったにしても…

写真は、わたしの奥州街道と陸羽街道が分かれる桑折追分での中休止です。飯坂から桑折に向かったのは実は6月26日、梅雨の晴れ間、たいへん暑い日でしたもので。お酒は桑折宿でしか売っていない「桑折」。美味しい。

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