2023年5月23日(旧暦四月四日) 雲岩寺見物 元禄二年四月五日(1689年5月23日)

元禄二年四月五日芭蕉らは雲巌寺を参詣します。朝曇りでしたが、天気は良かったようです。2023年の今日は、朝から一日中雨。最高気温13℃、4,5日前の30℃越えが夢のような肌寒さでした。雲巌寺の手前で唐松峠というあまり高くない峠を越えるのですが、吐く息が白くなったのにはびっくりしました。

芭蕉らは「人々すゝんで共にいざなひ、若き人おほく道のほど打ちさわぎて、おぼえず彼麓に至る。」 私は一人とぼとぼ雨の中、やっとたどり着きました。雲巌寺は森閑として、楓や欅はいっそう青く濡れそぼっていました。

「仏頂和尚山居跡あり。/縦横の五尺にたらぬ草の庵/むすぶもくやし雨なかりせば/と、松の炭して岩に書付侍りと、いつぞや聞え給ふ。(中略) かの跡はいづくのほどにやと、後の山によぢのぼれば、石上(せきしょう)の小庵岩窟にむすびかけたり。」仏頂和尚は、鹿島神宮との土地問題訴訟で芭蕉庵近くの臨川寺に永らく逗留していた鹿島根本寺二十一世住職。芭蕉の禅の師です。

雨の中よじ登って探してみました。左の写真です。

松の炭の書付は、残念ながら雨で流されてしまったようでした。

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