2023年5月20日(旧暦四月朔日) ウラ見ノ滝・ガンマンガ淵見巡 元禄二年四月二日(1689年5月20日)

今日、日光は昨日の雨雲が残ったような曇天でしたが、元禄二年は「天気快晴。辰ノ中刻、宿ヲ出」た芭蕉は一里ほど歩き裏見の滝を訪れ、そのあと多分安良沢の大日堂から憾満ヶ淵を見巡ります。昨日の雨で一層瑞々しくなった若葉の青の鮮やかさに芭蕉は瞠目したに違いありません。

写真は、淵沿いの緑です。今日のような曇でも、昨日の雨で鮮やかさを増した若葉は目に染みるほどまぶしく、圧倒的でした。

まさに生命の息吹で満たされている世界が現前していました。

芭蕉は、この時「あらたふと」句の改案を思いついたのではないでしょうか。

あらたふと青葉若葉の日の光

「おくのおそ道」には「卯月朔日」の句として収録されています。

鉢石宿(この宿が日光街道の最終の宿にあたり、芭蕉もこの宿場に泊まりました)の本陣であった高野(こうの)家に江戸時代の古い句碑がのこされており、その句は「木の下闇」となっています。この高野家が仏五左衛門の家かと推測されたこともあったようですが、違いました。


(裏見の滝は、芭蕉と時間を合わせて勇んで向かったのですけど、落石事故の為通行止めになっており、見ることができませんでした。つい最近のことかと思いきや、落石は半年ほども前とのこと、まだ復旧のめども立っていないそうで、なんたることかと…)


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